なぜ検索に出てこないのか
検索結果に出てこない理由は、大きく3つに分かれます。
- そもそもGoogleに認識されていない——公開して間もない、あるいは他のどこからもリンクされていないページは、発見までに時間がかかります。
- 認識はされているが、内容が薄い——会社名と連絡先しか書かれていないページは、検索した人の疑問に答えていないため上位に出ません。
- そもそも狙う言葉が決まっていない——最も多いのがこれです。誰がどんな言葉で探すかを想定せずに書かれたページは、どの検索にも引っかかりません。
裏を返せば、言葉を決めて、その言葉に答える内容を書く。SEOの土台はこれだけです。以下、順に進めます。
SEOとMEOの違い
SEOは検索結果全体(Webページ)の順位を対象にし、MEOはGoogleマップ・ローカル枠の表示を対象にします。店舗業であれば両方が入口になります。MEO側の進め方はMEO対策とは?店舗が最初にやるべき5つのことで解説しています。
手順1:狙う言葉を決める
中小企業がまず狙うべきなのは、「地域名+業種」「地域名+悩み」の形です。「工務店」単体では全国の大手と競うことになりますが、「新潟市 工務店 平屋」であれば十分に上位を取れる余地があります。
洗い出しは、机の上で完結させないことをおすすめします。次の3つを紙に書き出してみてください。
- お客様が電話口で実際に使った言葉——「二世帯にしたい」「歯の色を白くしたい」など、業界用語ではない生の表現。
- 対応エリアの地名——市名だけでなく、区名や隣接市町村まで。新潟市・三条市・燕市・長岡市など、実際に足を運ぶ範囲すべて。
- 検索窓に途中まで入力したときに出る候補——Googleが実際の検索から生成しているため、実在する需要の裏づけになります。
出てきた言葉を、「問い合わせにつながりそうか」で並べ替えます。検索数が多くても、比較・情報収集の段階の言葉は成約から遠いことがあります。数より距離の近さを優先してください。
手順2:1ページに1テーマを割り当てる
よくある失敗が、1枚のページにすべてのサービスを詰め込むことです。「注文住宅もリフォームも外構も」と書かれたページは、Googleから見ればテーマが定まらず、どの検索語にも中途半端に該当します。
狙う言葉を1つ決めたら、その言葉に対して1ページを用意します。サービスが3つあれば3ページ、対象業種が6つあれば6ページ。当サイトで工務店や飲食店など業種別のページを分けているのも同じ理由です。
ページを増やしたら、関連するページ同士を本文中でリンクします。読んだ人が次に知りたいことへ移動でき、Googleにもサイト全体の構造が伝わります。
手順3:タイトルと説明文を整える
技術的な作業の中で、最も費用対効果が高いのがここです。ページごとに次を設定します。
- タイトル(title)——狙う言葉を前半に入れ、全角30文字前後に収めます。全ページ同じ文言になっていないか、必ず確認してください。
- 説明文(meta description)——検索結果に表示される要約文。順位そのものへの影響は限定的ですが、クリックされるかどうかを左右します。80〜120文字程度で、そのページで分かることを具体的に書きます。
- 見出し(h1・h2)——h1はページに1つ。文書の階層に沿って、装飾目的ではなく意味で使い分けます。
- 画像の代替テキスト(alt)——写真が何を写しているかを短く記述します。読み上げ環境への配慮でもあります。
あわせて確認したい技術面
スマートフォンで見たときの表示崩れ、表示速度(特に画像の重さ)、SSL(https)化、sitemap.xmlの送信。この4点が満たされていないと、内容がよくても評価が伸びにくくなります。いずれもGoogle Search Consoleで状態を確認できます。
手順4:自社にしか書けない情報を足す
ここから先は、外部に丸ごと任せることが難しい領域です。どこにでも書いてある一般論は、すでに上位に大量にあります。上回るには、実際に手を動かしている会社にしか出せない情報が要ります。
- 施工事例・実績——写真、条件、工期、工夫した点、そして実際にかかった費用の目安まで。
- 料金の考え方——金額そのものを出せない場合でも、何で変動するかを説明するだけで検索する人の不安は減ります。
- お客様から実際に受けた質問と、その回答——検索されている言葉そのものであることが多く、そのままページになります。
- 担当者の顔と考え方——誰がやっているのかが分かることは、地域の商売では特に効きます。
量を急ぐ必要はありません。月に1本でも、事実に基づいた記事を積み重ねるほうが、外注で量産した薄い記事より確実に効きます。
手順5:数字を見て手を入れ続ける
SEOは公開して終わりではありません。無料で使える2つの道具で、最低限これだけは見てください。
- Google Search Console——どんな言葉で表示され、何回クリックされたか。表示は多いのにクリックが少ないページは、タイトルと説明文を書き直す価値があります。
- Google アナリティクス——どのページが読まれ、どこから問い合わせにつながったか。
見るのは月1回で十分です。順位そのものより、問い合わせの件数と質を最終的な指標にしてください。順位が上がっても相談が増えないなら、狙う言葉の選び方を見直す段階です。
やってはいけない対策
短期的に効くように見えて、後で大きく損をする手法があります。
- 被リンクの購入——関係のないサイトからリンクを大量に買う手法。Googleのガイドライン違反で、評価を落とす原因になります。
- 同じ言葉の詰め込み——不自然に地域名を繰り返す文章。読みづらいうえ、評価にもつながりません。
- 他社サイトの文章の流用——順位が上がらないだけでなく、著作権の問題になります。
- 中身のない記事の量産——生成した文章をそのまま並べただけのページは、現在は評価されにくくなっています。
この手の提案を受けたときは、「何をするのか」を具体的に説明できるかで判断してください。説明を避ける施策は、多くの場合ガイドラインの外側にあります。
よくあるご質問
SEOの効果が出るまでどのくらいかかりますか?
地域名と業種を組み合わせた言葉であれば、3ヶ月から6ヶ月ほどで動きが見え始めることが多いです。競合の多い一般的な言葉ではさらに時間がかかります。1ヶ月で順位が確定することはありません。
SEOは自社でもできますか?
できます。手順1・2・3までは、専門知識がなくても進められます。技術的な設定や、継続的な記事制作に手が回らない場合に外部を検討する、という順序をおすすめします。
順位を保証してくれる業者は信頼できますか?
検索順位はGoogleのアルゴリズムと競合の動きで変わるため、第三者が保証できるものではありません。「1位確約」を掲げる場合は、その根拠と、達成できなかったときの扱いを必ず書面で確認してください。
ここまでの手順は、順番に進めることに意味があります。言葉を決めずに記事だけ増やしても成果にはつながりません。まずは手順1を、紙とペンで始めてみてください。
