- MEO対策
- 「新潟市 カフェ」のように地域名を付けて調べたとき、Googleマップの枠に出てくるようにすることです。地図と一緒に3件だけ並ぶ、あの枠のことを指します。
- SEO対策
- 同じように調べたとき、地図の枠の下に並ぶ「サイトの一覧」に出てくるようにすることです。
検索語には温度がある
同じ商品にたどり着く検索でも、検索語によって「買う気の近さ」はまるで違います。たとえば、こういう並びを想像してみてください。
- 「エアコン 仕組み」:調べものをしている。買う気はまだ遠い
- 「エアコン 6畳 おすすめ」:買うかもしれない。選び始めている
- 「エアコン 取り付け 費用 相場」:買う前提。あとは条件の確認
- 「エアコン 修理 新潟 即日」:今まさに困っている。今日中に頼み先を決める
下に行くほど、検索する人の数は減ります。その代わり、1人あたりの「頼む確率」は跳ね上がります。この温度差を無視して「検索される回数が多い言葉」だけを狙うと、調べもの中の人ばかりが集まり、問い合わせにはつながらない。そういうことが起きます。
意図語:買う気を示す一言
温度の違いは、検索語のどこに現れるのでしょうか。商品名やサービス名の部分ではありません。その後ろに添えられる一言です。
「料金」「比較」「相場」「修理」「即日」。こうした言葉は、商品そのものの名前ではなく、検索している人の状況や目的を表しています。当社はこれを意図語と呼んで、キーワードを考えるときの軸にしています。
つまりキーワード設計とは、難しい分析ではなく、「商品名×意図語」の掛け算表を作ることです。自社の商品・サービスを縦に、お客様が使いそうな意図語を横に並べれば、狙うべき検索語の候補は機械的に洗い出せます。
意図語の例と読み取れる状況
よく使われる意図語を、読み取れる状況ごとに分けてみます。
比べている:検討段階の意図語
「料金」「価格」「費用」「相場」「比較」「違い」「おすすめ」「評判」。この言葉が付いた検索をする人は、買うこと自体はほぼ決めていて、どこに頼むか・どれにするかを比べています。ここで自社のページが答えを出せれば、比較の候補に入れます。
困っている:問題解決の意図語
「修理」「交換」「直し方」「対処」「原因」「〜できない」「〜が出ない」。すでに問題が起きている人の検索です。特に修理・設備・住まい関係の業種では、この検索がそのまま仕事の依頼につながります。
急いでいる:時間の意図語
「即日」「今日」「当日」「24時間」「土日」「営業中」。急ぎの人は、じっくり比較しません。対応できることが検索結果から分かった業者に、最初に電話します。即日対応・土日対応が強みなら、その言葉をページの見出しに正面から書いておく価値があります。
条件を確かめている:絞り込みの意図語
「持ち込み」「出張」「駐車場」「子連れ」「個室」「予約なし」。業種ごとの固有の条件です。自社によく来る質問を思い出すと、この型の意図語が見つかります。電話で2回以上聞かれたことは、誰かが検索していると考えてよいと思います。
地域名との掛け合わせ
店舗や地域密着の商売では、ここに地域名がもう1枚加わります。「商品名×意図語×地域名」の三段掛けです。
地域名が入った検索は、それ自体が強い意図の表明です。「新潟」「新潟市」と付けて検索する人は、新潟で頼む前提で探しています。観光や調べものではなく、商圏の中のお客様です。
地域名を考えるときのポイントは2つです。
- お客様が実際に使う地名の単位で考える。「新潟市」で探す人もいれば、区の名前や町の名前、最寄りの駅名で探す人もいます。商圏が狭い商売ほど、細かい地名の方が実態に合います
- 自社の商圏と一致させる。行けない・対応できない地域の検索に出ても、お互いに不幸です。対応エリアのページと矛盾しないように設計します
なお、地域名での検索に対しては、ホームページと並んでGoogleマップの店舗情報(Googleビジネスプロフィール)が表示されることが多いため、両方を整えておくのが基本です。地域SEOの全体像は新潟の中小企業のためのSEO入門に、マップ側の基本はMEO対策の記事にまとめています。
検索量が少なくても、1件の価値が高い
「商品名×意図語×地域名」まで絞り込んだ検索語は、検索される回数そのものは多くありません。月に数回、ということも普通にあります。それでも狙う価値がある、と当社は考えています。理由は3つです。
① 検索した人の買う気が近い
ここまで具体的な言葉で検索する人は、冷やかしではありません。アクセスが月に数件でも、その数件が問い合わせや来店になる確率は、漠然とした検索語の何十倍にもなり得ます。数ではなく率で効きます。
② 競合が少ない
大きな会社やポータルサイトは、検索量の多い言葉を狙います。絞り込んだ組み合わせには、正面から答えているページがそもそも存在しないことが珍しくありません。誰も答えていない質問に最初に答える。これは、規模で勝てない中小企業にとって現実的な戦い方です。言葉選びを含めた全体の順番は勝てる土俵の選び方に書きました。
③ 商売への距離が測りやすい
「この検索をした人は、うちの何を買う人か」が具体的に言えるキーワードは、ページを作る判断がしやすく、作った後の手応えも確かめやすくなります。逆に、それが言えないキーワードは、アクセスが集まっても商売になりません。
キーワードをページに落とすときの原則
掛け算表ができたら、ページに落とします。原則は3つだけです。
- 1ページ=1つの検索意図。「料金を知りたい人」と「修理を頼みたい人」は知りたいことが違うので、ページを分けます。詰め込むと、どちらの人にも刺さらないページになります
- 検索語への答えをページの最初に書く。「料金」で来た人には料金を、「即日」で来た人には今日対応できるかを、スクロールさせずに答えます。もったいぶると閉じられます
- 本文の使い回しをしない。地域名だけ差し替えた同じ文章のページを量産する手法がありますが、読む人に対して不誠実ですし、検索エンジンからの評価の面でもおすすめしません。ページを分けるなら、内容もそのページ固有のものにします
この方法で保証できないこと
2つ、お断りしておきます。
1. 順位は保証できません
キーワード設計は「どの検索に、どのページで答えるか」を決める設計図であって、順位を約束する魔法ではありません。検索順位を決めるのはGoogleであり、当社にも他のどの会社にも、それをコントロールすることはできません。「上位表示保証」をうたう業者には注意が必要だと思います。設計の意味は、順位の保証ではなく、間違った検索語に労力を注いでしまうことを防ぐ点にあります。
2. 効果が出るまでの時間も約束できません
ページを作ってから検索結果に反映され、手応えが分かるまでには時間がかかります。どのくらいかかるかは競合や地域によって違い、事前に約束できるものではありません。だからこそ、1件の価値が高いキーワードから順に、少しずつ作っていく進め方をおすすめしています。
読んだ方から聞かれること
意図語とは何ですか?
検索語に添えられる、その人の状況や目的を表す言葉のことです。「料金」「比較」「相場」なら検討中、「修理」「交換」なら困りごとが起きている、「即日」「今日」なら急いでいる、というように、商品名だけでは分からない「買う気の近さ」が読み取れます。この記事では便宜的に意図語と呼んでいます。
検索される回数が少ないキーワードを狙って、意味があるのですか?
あると思います。検索回数が少なくても、検索した人の買う気が近ければ、1件のアクセスが問い合わせや来店につながる確率は高くなります。月に数回しか検索されない組み合わせでも、それが仕事に直結する内容なら、狙う価値があります。アクセス数ではなく、その先の1件の価値で判断します。
キーワードを決めたら、検索順位は上がりますか?
順位を保証することはできません。検索順位はGoogleが決めるもので、キーワード設計は「どの検索に対して、どのページで答えるか」を決める設計図にすぎないからです。ただし、誰も答えていない具体的な検索に、正面から答えるページを作ることは、順位を狙う以前の土台として意味があるとみています。
1つのページに、キーワードをたくさん詰め込んでもよいですか?
おすすめしません。1ページは1つの検索意図に絞る方が、読む人にとって分かりやすく、結果として検索エンジンにも内容が伝わりやすいと思っています。「料金を知りたい人」と「修理を頼みたい人」は知りたいことが違うので、ページも分けます。
自社の場合はどんなキーワードが考えられるか、相談できますか?
はい。業種と商圏をお聞かせいただければ、「商品名×意図語×地域名」の組み合わせ候補を一緒に考えます。ご相談は無料で、ご依頼いただかなくても費用はかかりません。
思いついた順に並べない
キーワードは、思いついた順に並べるものではありません。
- 検索語には温度がある。「新潟 ホームページ制作」より「新潟 ホームページ制作 料金」の方が、買う気に近い
- 温度は意図語に現れる。料金・比較・相場(比べている)/修理・対処(困っている)/即日・土日(急いでいる)/持ち込み・出張(条件の確認)
- 設計の実体は「商品名×意図語×地域名」の掛け算表。電話でよく聞かれる質問が意図語のヒントになる
- 検索量が少なくても、1件の価値が高ければ狙う。競合も少なく、中小企業に向いた戦い方
- ページに落とすときは1ページ1意図・答えを最初に・本文の使い回しをしない
- 順位と効果までの時間は保証できない。設計の意味は、労力を注ぐ場所を間違えないこと
まずは紙とペンで十分です。自社の商品を縦に、お客様の口からよく出る言葉を横に並べて、掛け算表を作ってみてください。埋まったマスの中に、いま誰も答えていない検索が、いくつか眠っているはずです。