- CMS
- 管理画面からご自身で文章を書き換えられる仕組みの総称です。WordPress がその代表です。
- WordPress
- 世界でいちばん使われている、自分で更新できる仕組みです。便利な反面、放っておくと乗っ取られるので、定期的な更新作業が要ります。
- サブスク
- 買い切りではなく、月々払い続ける形のことです。
CMSとは何か(管理画面のこと)
CMS(コンテンツ管理システム)とは、ざっくり言えばホームページに付いてくる管理画面のことです。代表格がWordPressで、ブラウザからログインすると、専門知識がなくても文章や写真を差し替えられます。
一方、当社が作るのは静的HTMLのサイトです。管理画面もデータベースも無く、HTMLというウェブの最も基本的なファイルだけでできています。表示が速く、壊れにくい作り方ですが、更新するにはファイルを直接書き換える必要があります。
「それでは不便では?」ここからが本題です。
「管理画面が無いと更新できない」は本当か
管理画面の価値は「お客様ご自身で更新できること」にあります。裏を返すと、こういう前提が隠れています。
- お客様が、管理画面の操作を覚える
- お客様が、本業の合間に更新作業の時間を取る
- レイアウトが崩れたら、お客様が自分で直す
実際には、この前提が成り立たないことが少なくありません。管理画面付きのサイトを持ちながら、「操作が分からなくなって、何年も更新していない」という中小企業・店舗の方に、当社は何度もお会いしてきました。管理画面は、使われて初めて価値が出ます。使われない管理画面は、後述するとおり、むしろ危険を抱え込むだけの存在になります。
つまり本当の問いは「管理画面が有るか無いか」ではなく、「誰が更新作業をするのか」です。
当社の更新の仕組み:連絡だけで完結する
当社のホームページ制作は、初期費用0円・月額29,800円のサブスクリプション型です。この月額の中に、更新の対応が含まれています。
お客様がすることは、ひとつだけです。
変えたい内容を当社に連絡する。それだけです。
「営業時間を19時までに変えてください」「年末年始の休みを載せてください」「この写真に差し替えてください」。メールやメッセージで一文送っていただければ、書き換えは当社が行います。管理画面にログインすることも、操作を覚えることも、一切ありません。
「更新のたびに業者へ連絡するなんて面倒では」と思われるかもしれません。ですが考えてみてください。管理画面を開き、ログインし、該当ページを探し、書き換えて、崩れていないか確認する。この一連の作業と、メールを一通送ること。どちらが早いでしょうか。操作を覚える手間まで含めれば、多くの方にとって連絡する方が速い、というのが当社の考えです。
当社がホームページ制作の受付を50案件までに制限しているのは、この更新対応の質を保つためでもあります。件数を絞っているからこそ、一件一件の連絡に確実に対応できます。
管理画面が無いことのセキュリティ上の利点
更新の話と同じくらいお伝えしたいのが、この点です。
管理画面とは、ログインの入口です。入口がある限り、そこを狙う攻撃が来ます。WordPressは世界で最も使われているCMSであるがゆえに、最も攻撃されているCMSでもあります。本体や、機能を追加するプラグインの弱点(脆弱性)が日々発見されており、発見されるたびに修正版への更新が必要になります。
ここで先ほどの「使われない管理画面」の話がつながります。更新されないまま放置されたWordPressは、鍵のかけ方が古いまま放置された勝手口のようなものです。乗っ取られたサイトが迷惑メールの発信源にされたり、改ざんされて訪問者に有害なページを見せたりする被害は、珍しい話ではありません。
静的HTMLのサイトには、この勝手口そのものがありません。ログイン画面も、データベースも、プラグインも無いので、それらを狙った攻撃が原理的に成立しないのです。攻撃されない仕組みを頑張って守るのではなく、攻撃される部品を最初から持たない。これが当社の作り方です。
「更新し続ける義務」からの解放
見落とされがちですが、CMSで作ったサイトには「本体とプラグインを更新し続ける義務」が付いてきます。これはお店の情報の更新とは別の、純粋に保守のための作業です。
やらなければ危険が積み上がり、やればやったで「更新したらレイアウトが崩れた」「プラグイン同士がぶつかって動かなくなった」という事故が起こり得ます。この保守作業を誰がやるのか(お客様か、保守費を払って業者か)は、CMSでサイトを持つ限りついて回る問いです。
静的HTMLには、この義務がそもそも存在しません。昨日まで動いていたサイトが、何もしていないのに今日壊れる、ということが起こらない作りだからです。当社が月額制で多くのサイトをお預かりできるのは、実はこの性質に支えられています。壊れる要素が少ないから、当社の手が更新対応に集中できる。静的HTMLと月額の更新代行は、セットで初めて成立する設計なのです。
この作り方が向かない業態
ここまで利点を書いてきたので、逆も書きます。この作り方が向かないお客様は、はっきり存在します。
- 毎日、ご自分の手で更新したい方。日替わりメニュー、入荷情報、日々のブログなど、思い立った瞬間に自分で書いて出したい使い方には、当社の「連絡して更新」の仕組みは向きません。更新のテンポに当社が挟まる分、どうしてもタイムラグが生まれます
- 記事を大量に蓄積していくメディア運営。数百本の記事を組織的に投稿・分類していくサイトは、CMSの得意分野です
- 在庫や価格が毎日動く通販サイト。そもそも専用の仕組みが必要な領域で、静的HTMLの守備範囲ではありません
このような使い方をお考えの方には、初回のご相談の段階でその旨をお伝えしています。なお「日々の発信はしたいが、毎日サイトを書き換えるほどではない」という方には、日々の発信はSNSやブログサービスで行い、ホームページは事業の顔として構える使い分けをご提案することもあります。当社自身も、この形で運用しています。
どちらが正しいではなく、どちらが合うか
WordPressに問題がある、という話でもありません。世界の膨大なサイトを支えている、実績のある仕組みです。当社がWordPressを使わない理由は別の記事に詳しく書きましたが、要は「新潟の中小企業・店舗の、更新頻度がそれほど高くないサイト」に絞れば、静的HTML+更新代行の方が、速さ・安全・手間の総和で有利だと判断している、ということです。
更新の頻度が月に数回まで(多くの会社案内・店舗サイトはここに収まります)なら、管理画面を持つ理由はほとんどありません。毎日更新するなら、CMSやブログサービスを選ぶべきです。ご自分のサイトの更新が実際どのくらいの頻度かを数えてみることが、いちばん確かな判断材料になります。
読んだ方から聞かれること
更新はどうやって頼めばよいですか?
変えたい内容をメールやメッセージで文章のまま送っていただくだけです。「営業時間を◯時までに変えてください」「この写真を差し替えてください」という一文で伝わります。管理画面の操作を覚えていただく必要はありません。
管理画面が無いと、セキュリティ面で何が違うのですか?
管理画面はログインの入口なので、そこを狙った攻撃を受け続けます。WordPressのようなCMSでは、本体やプラグインの弱点が日々見つかるため、更新作業を怠ると乗っ取りや改ざんの危険が高まります。管理画面もデータベースも無い静的HTMLのサイトには、この攻撃の入口そのものがありません。
自分で毎日ブログを書きたいのですが、向いていますか?
隠さず申し上げると、向いていません。毎日ご自分の手で記事を足していく使い方なら、管理画面のあるCMSやブログサービスの方が適しています。当社のお客様でも、日々の発信はSNSやブログサービスで行い、ホームページは「事業の顔」として使い分ける形をおすすめすることがあります。
静的HTMLで作ると、あとで別の会社に引き継げますか?
引き継げます。HTMLとCSSはウェブの最も基本的な形式で、特定の会社しか扱えない仕組みではありません。むしろ特殊なツールで作られたサイトより、他の制作者が中身を読める分、引き継ぎやすいと言えます。
誰が更新するかで決める
管理画面があるかどうかより、誰が更新するかの話です。
- 本当の問いは「誰が更新するか」:管理画面は、使われなければ価値が出ない
- 当社の答えは「連絡だけで完結」:月額29,800円の中で、書き換えは当社が行う
- 管理画面が無い=攻撃の入口が無い:守るのではなく、狙われる部品を持たない
- 保守のための更新義務も無い:何もしていないのに壊れる、が起こらない作り
- 毎日自分で更新したい方には向かない:その場合はCMSやブログサービスをおすすめします
ホームページの作り方に、万能の正解はありません。あるのは、その事業の更新頻度と手間のかけ方に合うかどうかだけです。ご自分のサイトが月に何回更新されているか。まずはそこを数えるところから始めてみてください。